TM MAGAZINE 2026年5月19日
2026年米中首脳会談の実態は日本・韓国・台湾を取引する商談だった
9年振りに開催された米中首脳会談で、トランプ大統領に同行したのは外交官ではなく、まるで商談に行ったかのような面子だった。会談の実態は、「日本・韓国・台湾を取引する」ためだった。「米国が日本を守ってくれる」という幻想は、完全に消滅した。
先週5月14日から二日間に渡って、9年振りに開催された米中首脳会談。マスメディアは二つの大国の思惑に気を取られていますが、実はトランプ大統領が北京に向けて出発する12日に、米政権が激しい混乱に陥ったことは、日本国内では報道されていません。
事の発端は、イラン戦争に関する機密データが米情報機関から流出し、何者かがニューヨーク・タイムズにリークしたことです。ニューヨーク・タイムズは、12日に『米情報機関の分析、イランが依然として多大なミサイル能力を維持していることを示す(U.S. Intelligence Shows Iran Retains Substantial Missile Capabilities)』というタイトルで、3名の共同執筆者を立てて記事を発表しています。
情報提供者は明かされていませんが、米国内に存在する18の情報機関の内部に精通した人物からのリークとされており、国家情報長官室(DNI)などの機密情報がリークされています。これは、かつてのスノーデンによる国家機密情報リークに匹敵するか、あるいはそれ以上の衝撃的な政権内部からの告発(反乱)です。
流出した機密データの内容は、主に二つ。
一つは、イラン戦力の武器残存率に関するトランプ大統領の発言が、国家情報機関の機密データで嘘だと証明されたこと。二つは、中国が水面下でイランに武器や軍事支援を提供している実態です。
トランプは米国・イスラエルの共同作戦により、「イランは制圧された」「我々は勝利した」と度々発言しています。しかし、このリークではイランが保有するペルシャ湾周辺の弾道ミサイルや発射台の70-80%が、依然として破壊されずに残存しているという分析結果を示しています。現在、イラン戦争は完全に膠着しており、既に勝利したイラン側と、敗北した米国側で情報戦が展開されていますが、敗北を認めようとしないトランプ政権は、勝利宣言とも取れる発言を繰り返しており、イラン側の失笑を買っています。その根拠がイラン制圧だったのですが、米国内の機密情報のリークによって、これが嘘だということが世界に暴かれました。
もう一つは、中国の関与です。習近平国家主席はイラン戦争で中国側の関与を認めておらず、これまでトランプ政権もイラン戦争に関する中国の関与を認めていません。しかし、トランプはイラン戦争の敗北に焦ったかのように、戦争を途中で放り出して、(戦争中の敵であるはずの)中国の習近平国家主席に会いに行きました。
現時点の報道では、中国に対してイラン戦争終結に関わる要請を米国側はしておらず、「米国だけで処理できる」と強気な発言をしたと報じられていますが、このリークはそうした強硬発言も嘘であり、実際には習近平の手中で踊るパペットとしての米大統領像を、自ら宣伝するネガティブ・キャンペーンになったことを暴露しています。つまり、トランプは中国に敗北したのです。
トランプは習近平と握手を交わし、「中国との取引はうまく行った」「素晴らしい関係だ」と世界にアピールしましたが、その裏では中国がイランに武器供給をしている。つまり、仮にトランプがこの事実を知っていた場合、中国側の嘘を知りながら、米国民を騙して成功を演出していたことがバレてしまったため、彼が作ってきたイメージは粉々に打ち砕かれてしまいます。これは11月の中間選挙に、かなりの影響を及ぼすことが予想されます。
そしてもう一つ。イラン側に中国が軍事支援をしていることが事実なら、既にイラン戦争により、僕たちは気づかない内に第三次世界大戦に突入したことを示唆しています。2月の戦争開始以来、戦争の構図は「米国・イスラエル」と「イラン・周辺勢力」として語られてきましたが、後者に中国が介入している場合、これは実質的に米中が衝突し、しかも米国側が敗北した決定的瞬間として読み替えられます。
今回の米中首脳会談を見ると、大きな特徴が明瞭です。国内体制が既に崩壊して内戦に向かっている米国と、国内体制を強硬的に統一している中国です。また昨今の米国による中国への関税を武器にした圧力も、中国側が衰退したデータは一つも示されておらず、米国側の関税攻撃は、中国に致命的な打撃を与えなかったことが明らかになっています。つまり、世界帝国だった米国は、中国に経済・国際統治の二つの観点で、今、敗北したのです。
中国がイランを支援している以上、米国が地上戦などの大規模なイラン攻撃に踏み切れないことは明らかです。なにしろ中国という巨大な軍事工場が背後でイランを支援し続けているならば、米国側が軍事的に勝利することはどう考えても不可能だからです。そうなると選択肢は、核兵器投下という一択になります。
今のトランプ政権(と米経済)には、本気で中国と全面対決する力も余裕もありません。つまり、トランプ自身も米情報機関も、習近平の「イランを支援していない」という言葉が嘘だと知っている。知っているにも関わらず、米国の覇権と大統領自身の体裁を保つためだけに、その嘘を真として受け入れる苦し紛れの演技をしているのです。
内部の最高機関からのリークに怒り狂ったトランプ政権幹部は、中国どころではなく、国内のメディア統制と内部告発者の特定に動いています。トランプの命を受けて、既にFBI長官のキャシュ・パテルや司法長官代行のトッド・ブランシュが情報機関に対する内部調査を開始しており、職員に対する嘘発見器のテスト実施、リーク元を特定するために、ニューヨーク・タイムズ本社と記者に対して召喚状を出すと脅すなど、米国の「内部告発者保護法」を無視した個人的な怒りで事態は動いています。
これを受けて米国内では、11月の中間選挙で本格的に国内は内戦に陥ると考える識者が増えており、今回の首脳会談は中国側の完全勝利だと見る向きは強い。事実、習近平側の「台湾統一を邪魔するな」という過去最も強い要請に屈したトランプは、「台湾独立派は沈黙すべきだ」「台湾独立など見たくない」と発言しています。一体、台湾は「誰の」国なのでしょうか?
米国が既に中国に敗北した事実は、先日お伝えした多極化世界になっている姿を示しました。この渦中、勝利したのは中国として語られますが、真の勝者は世界最大の購読者数を抱えるニューヨーク・タイムズなのかもしれません。なにしろニューヨーク・タイムズが5月6日に公開した決算データでは、デジタルと紙媒体を合わせた有料購読者数が、初めて1,300万人を突破したと記されているからです。
しかも、世界的なメディアの衰退とは無縁に、ニューヨーク・タイムズだけは購読者を伸ばし続けており、2027年末までに1,500万人というマイルストーンを掲げています。1,500万人と言えば、1,430万人を抱える世界最大都市・東京都の人口を凌駕します。つまり、ニューヨーク・タイムズはもはや単なる報道メディアではなく、一つの世界と市民(購読者)を持った巨大な圏域なのです。しかも、世界中に購読者がいます。
今後も会談の内容は明かされないでしょうが、おそらく米国が持つ日本と韓国の戦後権益を、中国に委譲する密約が交わされた可能性が高い。特に台湾は、米中議論の蚊帳の外に置かれたまま、自分たちの国の未来が勝手に取引されていきます。今回の米中首脳会談が示唆した近未来は、個人的に以下の二つとして見ています。
一つは、朝鮮半島統一の可能性が高まったこと。
二つは、日本の宗主国が米国から中国に替わること。
これに伴い、日本では徐々に在日米軍の撤退が進み、再軍備化が進むことは必須となります。核武装(米国からのレンタル含)、自衛隊の軍事組織化、徴兵制辺りは、もはや僕たちが死ぬまでに確実に起きることが既定路線に入っており、2010-2025年に生まれたアルファ世代の子供たちは、徴兵されると考えた方が良いでしょう。
そして僕たちは、おそらく第三次世界大戦を経験する世代になります。今、自分自身、愛する人、家族や子供の生き方の設計を、抜本的に転換しなければなりません。もう僕たちは戦時を生きており、戦後は終わったのです。
米国は東アジアでの一定の影響力を保持するために、日韓の権益を中国に委譲し、台湾を売ることで、見返りとして、習近平側から経済的支援の了解を得た可能性が考えられます。これはトランプに同行したのが外交を専門とする人々ではなく、まるで商談に行ったかのような面子で固められていたことからも明らかです。
つまり、今回の会談の実態は、「日本・韓国・台湾を取引する」ためだったのです。米国が中国に母国を売ったことに焦った日本の高市首相と韓国の李在明大統領は、本日19日から2日間、韓国で首脳会談を行なっていますが、もはや手遅れと見た方が良いでしょう。僕たちの母国は、売られたのです。
トランプに率いられて北京に降り立ったのは、巨大産業・農業セクターから、ボーイング社CEOのケリー・オートバーグ、世界最大の穀物商社カーギルの会長兼CEOのブライアン・サイクス。テック・金融セクターから、アップルCEOのティム・クック、エヌビディアCEOのジェイスン・ファン、世界最大の資産運用会社ブラックロックCEOのラリー・フィンク、ゴールドマン・サックスCEOのデービッド・ソロモン、投資家のスコット・ベッセント。そしてトランプに大きな影響力を持つイーロン・マスクです。
トランプは「アメリカビジネス界の最高の代表者」を率いて習近平に一人ずつ自ら紹介し、プレゼンを行わせています。ここに国家主権や安全保障を担当する外交官が同席していない事実は、米国が明らかに目先の経済的実利のみを追求する体制に変異したことを語っています。しかも大した成果を上げておらず、一部からは「中身のない商談(ビジネス旅行)」と揶揄される始末。
今回の米中首脳会談で、「米国が日本を守ってくれる」という幻想は、完全に消滅しました。今、日本は自分たちの国造りの未来が、自分たちの意思とは無縁に、外部の私利私欲に溺れた一部の人々の思惑によって、決せられる戦後最大の転換点を迎えています。
今後、日本・韓国・台湾は、非常に厳しい現実に直面し、痛みを伴う大きな決断ができなければ、国民は生死の淵を彷徨う日々が訪れます。
自分たちの母国に対する思いは無視され、外部の「投資家」によって勝手に国が取引される時代。その投資家の仲介役として動く高市政権を支える官僚機構は、国民の生活問題の解決を放置し、憲法改正一本に絞り始めています。
誰もが2028年までに、自らの未来を決断しなければなりません。憲法改正後に小泉進次郎が首相となり、核武装、軍国化が加速してからでは、身動きが取れなくなってしまいます。
こうして三国は、国内外の為政者によって切り売りされていき、移民問題に国民が気を取られている間に、今ある「日本」や「日本人」は気付けば消滅している事態に向かうでしょう。
米国という巨大な嘘に依存し過ぎた日本。このツケの支払いが始まるのは、これからです。