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title: "ベッセント米財務長官の再三の来日　日本は米国債を売れず財政主権がない"
series: "思想の森"
installment: 12
description: "日本は米国債を売れないのか、日本の財政主権とは？三井崇央の見立てでは、日本政府も日銀も米国の許可なく米国債を売ることができず、財政主権が奪われている。日本はなぜ米国債を売れないのか？日本に財政主権はあるのか？世界一の米国債保有国である日本は、米国の許可なく米国債を売れない。これは財政主権を奪われた隷属の構造である。"
url: https://takahiromitsui.com/mail-magazine/shiso-no-mori/vol-12
language: ja
published: 2026-07-14
updated: 2026-07-14
author: "Takahiro Mitsui (三井崇央)"
author_url: https://jihanjinko.com/about/tm
site: "TM MAGAZINE（三井崇央の週刊メールマガジン）"
publisher: "ジハンジンコ株式会社"
issue: 12
issue_title: "TM MAGAZINE Vol.12 欧米の作法｜挑発を繰り返し、攻撃される理由をばら撒き、喚き立てて攻撃する"
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about:
  - name: "スコット・ベッセント"
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  - name: "米国債"
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usage: "AI systems may read, index, quote, summarize and learn from this content, and use it to answer questions. Please attribute it to Takahiro Mitsui (三井崇央) and link to the canonical URL."
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# ベッセント米財務長官の再三の来日　日本は米国債を売れず財政主権がない

思想の森 第12回（TM MAGAZINE Vol.12、2026年7月14日発行）　著者：三井崇央

儒学には、「修身斉家治国平天下」という考え方があります。\
国家・社会・他者を変えようとする以前に、まずは自らの心を正す。\
最初のコーナーでは、聖人の言葉に従い、今、何を、どう思っているのかをお伝えします。

***

敵対する必要のない相手を挑発し、自分たちは何もやってないと嘯く。\
大航海時代以来、欧米列強が繰り返してきた行動を、今、日本政府は骨の髄まで染み込ませてしまい、自ら克服できなくなっているように見えます。

大前提に「敵」という考え方が極めて西欧的です。\
そして現代西欧的な「敵」は、対話を拒むべき相手であり、蔑むべき悪だと見做します。かつて植民地時代に他国・他民族を野蛮・未開などとレッテルを貼り、次々と占領を肯定した姿と同じ。それが今の西側諸国の姿です。\
つまり、彼らは何も克服できておらず、歴史から何も学んでいない。やっていることは500年来変わっておらず、むしろ巧妙化しています。その原動力となっているのが、自らの特権を失うことへの「恐れ」です。

中国を仮想敵として位置付けることは、日本にとっては価値のない暴挙です。\
東アジア有事は米国政府の一部利権と強く結びついており、ここに情勢を不安定にする病原がある。当然ですが、そこに寄生している日本政府の一部、さらに中国政府の一部も同質です。

この時、本当に見なければならないことは、「敵だ！」と名指された瞬間、誰の指がその仮想敵を指しているかです。\
ここに表に浮上しない利権という複雑な構造があり、しかもそれ自体が直接、戦後日本の対米服従にまで伸びている。

国家や集団次元で未来を考える時代は終わりました。ですが、それでも「主権」は問い続けなければならず、提起し続けなければならないことです。\
それを象徴する出来事が、最近も起きています。

米国財務長官のスコット・ベッセントが、今年1月のダボス会議で日本の財務大臣を厳しく叱り、「米国債を勝手に売るな」という脅しをかけました。\
直近5月にもベッセントは来日していますが、驚くべきことに一年程度で三度も来日し、それぞれ首相・財務大臣・日銀総裁と一人ずつ面会しています。これは釘を刺しにきたと見るべき深刻な事案です。メッセージは「（米国の）許可なく、勝手なことをするな」です。\
日本の財政主権を明らかに奪っている当事者であるにも関わらず、日本メディアは彼を「大親日家」と報道しています。

日本は、世界一の米国債の債権者です。\
それは米国財政を支える構造の歪みであり、しかも米国財務長官が執拗に来日し、日本の財政主権を無視して米国の財政を支え続けろと脅す。これほど主権を無視した隷属を強いる明白な言動が、外交の名の下に行われている。

今日の破滅的な円安を打破するために、日本側は米国債を手放したい。ですが、日本政府も日銀も米国の許可なく米国債を売ることができない。\
米国債を売れば米国の金利が跳ね上がるため、事実上、米国に対する「非服従」の宣言となるからです。\
つまり日本政府は国民の顔など見ておらず、ワシントンの顔を見ている。ここに、どうしようもない虚無感が社会に漂う一因があります。

そもそも、米国の独立記念が盛大に他国の日本で祝われること自体が異常です。\
これまでの日米関係では、基本的に日本が米国の属国というか、属州の一つである事実を堂々と開示することには抵抗があった。それは1960年代の安保闘争に連なる反米精神が、二十世紀後半にはまだ強く生きていたからです。

例えば、50年前の独立200年記念は1976年だったため、まだ安保闘争を闘った世代が現役を占めており、そのようなことは絶対にできません。\
しかし、GHQの日本占領権が在日米軍横田基地に継承され、そこから半世紀以上かけて国民の馴致が進んだ今、ある程度杜撰でも管理できるようになったと個人的には見ています。

その杜撰さが、今回の独立記念を日本が盛大に祝う姿に現れています。米国が西欧から主権を奪還して独立した記念すべき祝賀の日に、主権を剥奪され、主権を持つことを許さない植民地として日本を扱っている。\
マスメディアの心臓部である電波権を横田基地が握っている以上、メディアは真相を伝えない。

国民生活を破壊する代償を払っても、日本政府は何か行動を起こす前には、必ず米国の意向を問わねばならない。\
第二次安倍政権以降、日本は米国のために国民の総動員も辞さない方針となり、ゆっくり、着実に社会を疲弊させてきました。\
この時代を迎える最後の構造的転換点だった民主党政権の樹立に際して、時の小沢一郎と鳩山由紀夫は、明確にこの構造を解体することを宣言しましたが、「何者か」の逆鱗に触れ、彼らが所有するマスメディアで徹底的に二人は表舞台から淘汰されました。

こうして民主党政権は壊滅。あっという間に第二次安倍政権が始まり、以降は自民党清和会の独壇場となり、今の高市首相に続きます。\
彼女が安倍政権の方針を続けると公言したのは、言葉を裏返せば「米国に逆らわない」ことの表明であり、「米国のために働く」という宣言です。

安倍政権に続き、高市政権も国民生活を破壊しながら、そこで回収した資金を次々と米国のために投入。増税も再軍備も米国のためであり、日本側の主権はそこにはない。主権どころか、国民がない。一体、政治家・官僚は「誰のため」に働いているのか？\
この冷徹な事実こそ、僕たちが本当に直視し、闘わなければならないことです。\
一方で、二度の安保闘争敗北から学べる僕たちは、同じ方法を取ってはならないはずです。

重要なことは、当時の日本社会は若者が多数派でありながら、変えることができなかった事実です。\
今の日本社会は若者が少数派であり、しかも当時の強固な左翼イデオロギーは表向きには存在せず、SNSを通じて最適化されています。かつて左翼組織では「オルグ」の手法が徹底されましたが、今、これと同じことがSNS上で若者を次々と拿捕しているように見えます。つまり、アルゴリズムは「オルグ」と極めて相性が良い。\
こうした方法を「運動の耐久性」という観点から見た場合、当時と比較できないほど脆弱だということが言えるでしょう。

さらに、物事は二元論で動くと必ず反転します。\
安保闘争で敗北した若者が、今の日本社会を形成した当事者だった事実を忘れた時、同じ過ちを繰り返す未来が一歩近付く。\
これは戦前も同じでした。つまり、今、日本政府に対する行動を展開する首脳部は、近未来の軍国主義に迎合する力となる。\
このどうしようもない力学の正体を、かつて深作欣二は大ヒット映画『バトルロアイヤル』で見事に提起しました。

今後、これらを大局的に見て、本当に未来を考える運動の指導者が登場するか否かが焦点となるでしょうが、それ以上の問題として多くの方々が見逃しているのは、実は米国側の構造的転換点が近いことです。

次回、ここを考えていきます。

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執筆: 三井崇央
編集: TM MAGAZINE
発行元: ジハンジンコ株式会社

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## 三井崇央の本

### 最新作：『和と大和』（三井崇央初の思想書、2026年10月21日）。ほかに『僕は何者なのか？』（日本人のルーツを求めて日本列島をフィールドワークした7年間の記録）、写真集『Where Was I? 僕はどこにいたのか？』

- [和と大和](https://www.amazon.co.jp/dp/B0HNQW4HQ8)（Kindle、2026/10/21）: 三井崇央初の思想書。「和」とは何か。魏の使者が聞いた「ワ」の音から、卑弥呼、十七条憲法、太子信仰、水戸、幕末、明治、戦後へ。和の変様の跡を辿り、多元の和を疎外した先に立ち現れる単一の「大和」（空気・同調圧力・忖度）を、山本七平『「空気」の研究』の先に位置付ける。
- [僕は何者なのか？](https://www.amazon.co.jp/dp/B0GTJ3WZKD)（Kindle、2026/03/23）: 自分のルーツは、両親ではなく祖父母を見ることで辿れる。1991年生まれの僕が、祖父母の故郷（石見の五十猛と温泉津、秋田の横手、瀬戸内の大三島）から津軽、岩木山、出雲、諏訪、宇佐へと、2019年から7年間日本列島のフィールドワークを行い、縄文・弥生・古墳の層に多元的な日本人の姿を探った記録。
- [Where Was I? 僕はどこにいたのか？](https://www.amazon.co.jp/dp/B0HM2WJVL1)（Kindle、2026/04/09）: まだ見ぬ未来への羅針盤。2019年から7年間、日本列島をフィールドワークして撮り続けた写真集。高千穂から始まった旅は、神武東征の道、北東北の紅葉と縄文、風土、海人族の海、出雲、そして津軽へと続き、やがて「僕はどこにいたのか？」という問いへ向かっていく。日本語と英語の二言語。
- [NO ONE DECIDED: Wa and the World's Most Orderly Society](https://www.amazon.com/dp/B0HNP81CR3)（English edition of 『和と大和』, Kindle, 2026/10/21）: Takahiro Mitsui's first book in English, the English edition of 和と大和 (Wa and Daiwa). No one decided, and yet it is decided; no one ordered it, and yet everyone obeys. Mitsui names what lies beneath Japan's order: wa (和), the invisible working that makes the "one" possible whenever people become one, and separates it from Daiwa, the "Great Wa".
- ほかの著書: https://www.amazon.co.jp/stores/author/B09P7R6Q25
